矯正装置の種類
ORTHODONTICS

矯正治療に用いられる装置には様々な種類があります。
当院の治療では、患者さんの歯ならびの状態や治療を開始する時期(年齢)に合わせ、最適と考えられる装置を提案します。

装置には大きく分けて固定式装置(自分で取り外しできない装置)と、可撤式装置(自分で取り外しのできる装置)があります。

固定式装置

永久歯が生え揃っていれば、多くの場合固定式のマルチブラケット装置による治療を行います。歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を接着しワイヤーを通して歯を動かすもので、多くの人が矯正治療と聞いて思い浮かべる治療法でしょう。
現在では様々な矯正装置が開発されていますが、このマルチブラケット装置はいまだに広く一般的に用いられています。

  • セラミックブラケット

    セラミックブラケット

    当院では原則として、目立ちやすい前歯部(前の歯6本、上下計12本)には、金属製のブラケットは使用しません。セラミック製の白くて目立ちにくいブラケットを使用します。
    小児期に短期間装着する場合や、かみ合わせの関係でセラミックブラケットの装着が難しい場合は、ポリウレタン素材のブラケットを使用します。

  • リンガルブラケット

    リンガルブラケット

    歯の表面に目立つブラケット装置を装着することが気になる方には、裏側(舌側)に装着するブラケットを使用します。これであれば、他人に装置を気づかれることはほとんどありません。
    歯ならびや個々の歯の状態などの要因により、裏側からの治療ができない場合もあります。

可撤式装置

自身で取り外しができる可撤式装置は、まだ永久歯が生えそろっていない時期に行う治療や、固定式装置の補助的なものとして用いる場合が多いです。歯みがきのなどの衛生管理は楽ですが、装着する時間が短くなってしまえば、なかなか効果が表れにくくなります。

  • エクスパンジョンプレート

    エクスパンジョンプレート

    拡大床装置と呼ばれるもので、発育中の比較的やわらかいあごの骨を左右に拡げていくための装置です。中央部分にネジが埋め込まれており、この部分をゆっくり拡げていくことで歯が正しくならぶための場所を作ります。

  • ファンクショナルアプライアンス

    ファンクショナルアプライアンス

    機能的顎矯正装置と呼ばれるもので、上あごと下あごのかみ合わせの位置に問題がある場合に、あごの骨の成長を利用しながら骨格を正しい位置に導く装置です。

  • ポステリアバイトブロック

    ポステリアバイトブロック

    かみあわせた時に、上の前歯が下の前歯より奥まってしまっている場合(反対咬合)などに使用します。下の前歯に邪魔されないように上の前歯を前方に移動させることができます。

  • アライナー

    アライナー

    透明なマウスピースを歯に装着させることで歯を動かす治療方法です。
    歯の移動に伴って、段階的にマウスピースを交換していきますが、最終的には数十個のマウスピースが必要になります。
    ほとんど目立たないこと、簡単に取り外せるので歯みがきなどがしやすいなどのメリットがあります(1日約20時間は装着する必要があります)
    全ての症例に適応できるシステムとは言い難いものでありますので、この方法で歯ならびを改善できるかどうか、慎重な診断が必要になります。

上記以外にも多様な装置が存在します。患者さんの不正の状況に応じて、使い分けていきます。